商品の販売ルート拡大のため、世界最大規模のECプラットフォーム「Amazon（アマゾン）」へ出店する販売者は多いです。
ただ、競合商品が数多くあるAmazonで売り上げるには、工夫が必要です。商品ページの最適化や広告運用、内部のSEO対策など、さまざまな対策がポイントになります。
「出店のノウハウがない・・・」「運用する時間や人手が足りない」といった場合は、Amazon運営のコンサルを担う「Amazon運用代行サービス」の利用で、売上を伸ばす可能性が高まります。
そこで今回は、Amazon運用代行の概要とおすすめ5社を解説します。
Amazon運用代行に委託できる業務内容
Amazonの運用代行会社に委託できる業務内容は多岐にわたります。ここでは、委託できる業務内容を紹介いたします。
新商品の登録作業
大量の商品を一つひとつ登録するのは、かなりの手間がかかります。特に、「商品の入れ替わりが多い」「Webの操作に慣れていない」などの場合は、負担になるでしょう。
運用代行には、商品の登録・入れ替え・削除などをまかせられ、手間を削減できます。
商品ページの作成・最適化
店舗ページのないAmazonでは、商品の良さを商品ページだけでどれだけ伝えられるかが重要です。ページを見たユーザーが買いたくなるような文章・構成と、詳細でわかりやすい商品説明があるほど、購入につながりやすくなります。
製品の仕様や原材料・成分といった詳細情報や注意事項・使用方法・キャンペーン情報の記載、さらに、読みやすく、欲しくなるような説明文章の工夫など、商品ページ作成では考えるべきポイントがたくさんあります。
運用代行では、大量の自社商品ページ作成や、既存の商品ページの最適化といった、手間のかかる業務を委託できます。
商品画像の作成・最適化
ユーザーを惹きつける重要部分が、商品画像です。画面上で商品の良さを伝えるには、見やすい角度や画質が重要です。画像作成の代行や、目を引く画像のコツなどを運用代行サービスにアドバイスしてもらえます。
Amazonでは、”メインの商品画像の背景は白が原則”といった決まりがあり、他サイトで使っていた画像が使えないこともあります。大量の画像調整を委託することで、手間を削減できます。
Amazon広告運用
Amazon広告は、スポンサープロダクトとして商品ページの上部に表示されます。広告には様々な種類があり、コストもかかります。広告運用の経験がないと、難しい部分です。
これを委託することで、最小限のコストでの売上アップが期待できます。
Amazon内部のSEO対策
自社商品をAmazonの検索上位に表示するのが、Amazon内部のSEO対策です。Amazonで競合と差をつけにくい理由に、ユーザーが商品を見つけやすくするための独自の規約があります。
そこで、規約を踏まえた上でAmazon内のSEO対策をすることにより、競合を抜ける可能性があります。
SEOやWebマーケティングに関する知識がないと難しいこの業務も、運用代行におまかせできます。
Amazon内の販促支援
Amazonでは、定期的なセール（プライムデー、ブラックフライデー、タイムセールなど）が行われます。ユーザーの関心が集まるこの期間に合わせた販促に注力すると、売上アップに効果大です。
この貴重な期間をムダにせず、有効活用するために、Amazon運用に詳しい代行サービスへの委託やアドバイスを受けると効果的です。
売上分析
アクセス数・コンバージョン率・売上金額といった分析も重要です。分析を運用代行に依頼し、プロの第三者の目でチェックしてもらうことで、自社だけでは気づけなかった改善点がわかりやすくなります。
特に、売上が下がった際は、コンサルティングを受けることで原因を探り、回復するための戦略を早めに立てられ、ダメージを抑えられます。
競合調査・分析
競合調査も委託できます。商品を売り上げるには、ライバルを知り、自社より抜き出ているのはどこか、どう差をつけられるのかを分析する必要があります。ただ、数多くのライバル商品の調査・分析にはかなりの時間がかかります。
競合の傾向や実施している戦略などは、積み上げたデータを持つ運用代行の利用で、より幅広い分析ができるでしょう。
Amazon運用代行を利用するメリット・デメリット
Amazon運用代行への依頼には、メリットとデメリットがあります。依頼する前に、両方について知っておきましょう。
Amazon運用代行のメリット
Amazon運用代行を利用することで、次のようなメリットがあります。
売上の向上が見込める
Amazonでの売り上げが伸びないときは、自社のみで対策を練るよりも知識や実績・経験の多いプロに協力してもらうほうが、高い効果が出やすいです。
そもそも、自社のみでの運用では、顧客対応や商品開発などの作業をしながらの運用になります。通常業務＋Amazon運用もしなければならないと、他の業務がおろそかになることもあります。
そこで、運用をまかせることで、製品開発など本来の業務に集中でき、より良い商品を売り出せ、さらなる売上げアップにつながる効果もあります。
社員育成のコスト削減
ECサイト運営が未経験の社員が、安定したAmazon運用をできるようになるには、時間がかかります。
店舗拡大の際には、新しい運用スタッフを増やすこともあるでしょう。すると、スタッフを育てる手間と時間がまた発生します。
運用代行への依頼では、このようなコストを抑えながら、より効果を上げられる可能性を秘めています。結果、そのほうが安く済んだというケースもあるでしょう。
Amazon運用代行のデメリット
メリットがある一方でデメリットもあります。
必ず売上が改善されるとは限らない
代行の利用で、売上アップが保証されているわけではありません。中には、様々な相性がうまく噛み合わず、売上が改善されないケースもあるでしょう。絶対に売り上げる方法が存在しないのは、どの業種でも同じです。
そんなときは、次項の「Amazon運用代行を選ぶ際のポイント」を確認し、他の代行サービスを探すのも手です。
実際に試してみないと、売上改善できるかどうかはわかりません。代行サービスの特徴も様々なので、一度だめでも諦めず、別のところへの相談も検討してみてください。
社内に運用ノウハウが蓄積されにくい
自社内で失敗しながら時間をかけて運用するよりも、ノウハウが残りにくい点もあります。代行サービス側は、ノウハウをすべて明らかにしてくれるわけではありません。
すると、自社のみの運用に切り替えようとしてもうまくいかず、代行サービスに頼り続けることになり、費用がかかり続ける場合もあります。
いずれは自社のみの運用も考えている場合は、依頼する業務をはっきりさせ、自社内にやりとりを残しておくなど情報共有しておく、また自社でも分析を行いノウハウを身につける工夫をするのがおすすめです。
Amazon運用代行を選ぶ際のポイント
Amazon運用代行を決める前に、次の4点を確認し、より効果的なサービス決めに役立ててみてください。
依頼する目的を明確する
依頼の目的をはっきりさせてから、代行サービスを選ぶのがおすすめです。目的が決まれば、その中身に沿った代行サービスを絞り込めます。
目的は、「売上を上げる」といったものよりも、具体的な数字を決めて「◯日までに売上を◯円上げる」「◯商品の販売を◯％拡大する」などとすると、達成に向けた準備がしやすくなります。
実績があるか確認する
その会社のホームページで、今までの実績（Amazon運用代行での売上増加率など）・事例（顧客の声、インタビュー記事など）を確認します。
自社の目的達成を叶えられる会社なのか、得意分野は自社にマッチしているか、ノウハウは豊富か、対応の程度はどうかなどをチェックしましょう。
サービス内容・サポート内容を確認する
Amazon運用代行サービスは、次の3タイプに分かれます。目的に合わせて選びましょう。
- 運用代行
- コンサルティング
- 運用・管理ツール提供
例えば、知識も人手も足りない場合は「運用代行」、ノウハウがある程度ある場合は「運用・管理ツール提供」がおすすめです。ここを間違えるとミスマッチにつながります。
サポートの範囲や内容も会社により異なるので、体制・担当者の説明のわかりやすさなどをチェックしましょう。
料金が明確に提示されているか確認する
かかる料金があいまいだと、使いたかった機能には追加料金がかかると言われた、などのトラブルが起きやすいです。
月額制または成果報酬制のどちらか、追加料金はあるのか、支払いについてなどを確認しましょう。料金の提示に疑問が残るサービスは避け、納得いくサービスを選ぶのがおすすめです。
Amazon運用代行おすすめ5社
おすすめのAmazon運用代行会社それぞれの特徴を紹介します。
株式会社インサイトアイズ
インサイトアイズは、スタッフ全員がAmazon運用経験5年以上の実績を持ち、結果を残してきた経験者のみで構成されている運用代行の会社です。
市場分析や商品ページのデザイン、コピーライティング、SEO対策、Amazon広告運用まで、販促に必要な作業を代行してくれます。
株式会社いつも
itsumo.（いつも）は、中小企業を中心に契約件数11,000件以上の実績を持つAmazon運用代行の会社です。 独自の商品ページ改善ノウハウがあり、Amazonを熟知したチームに画像からページまで制作依頼できます。
Amazon以外に、楽天市場やYahoo!ショッピングの支援も行っており、他モールのデータを活用した対策を行っています。
アグザルファ株式会社
アグザルファは、2011年より業界初のAmazonコンサルティングを開始。元Amazon社員が代表を務めており、Amzonのシステムを熟知した独自の施策で売上拡大率93%の実績があります。
年間の優秀な出品者や商品に贈られる「Amazonマケプレアワード」や「Amazonランキング大賞」など数々の賞を受賞。「日経MJ」や「日本ネット経済新聞」など、多くのメディアに取り上げられています。
Hameeコンサルティング株式会社
Hamee（ハミィ）コンサルティングは多くのデータ・ノウハウに基づく ECコンサル・運営代行サービスを提供するECサイト支援会社です。
多くの代行会社の契約期間は1年や半年単位が多いですが、Hameeは1ヵ月単位となっています。また、Amazonだけでなく、楽天やYahoo!ショッピング、自社サイトまで幅広くECコンサルも対応可能です。
トゥルーコンサルティング株式会社
自社ブランド・PB専門のAmazonに特化した、日本初の売上＆利益アップコンサルティングサービスです。
Amazon通販マーケティング経験5年以上、クライアント数800社以上の実績があり、価格競争をしないAmazon戦略、独自のSEO＆販売運営など、しっかり利益の出る運営代行フィーが特徴です。
毎月3社限定の無料相談会や先着30社限定優遇などの特典があります。
まとめ
Amazon運用代行のおすすめ5選と、委託できる業務＆選び方について紹介しました。
運用代行の利用で得られる「成果がより早く出る」「業務の負担が軽くなる」といった効果は、自社にとって大きなものです。
コロナ禍などによりネット通販の需要がより高まっている今、Amazonへの出店は大きな可能性を秘めています。
Web関連の運用や代行は、ぜひプロの専門家の手を借りて、成功に近づけてみてください。