One to Oneマーケティングとは、経営学用語です。マーケティング手法の一種ではありますが、名前からはどのようなものか、想像しにくいかもしれません。
しかし、現在数多くのサイトで導入されている手法となっており、おそらく目にしたことがあることでしょう。その言葉の意味のほか、方法やメリットについて解説します。
One to Oneマーケティングとはなにか
One to Oneマーケティングとは、顧客1人1人の好みや価値観・状況の違いについて把握し、各ニーズに合わせてさまざまなアプローチを行うマーケティングのことです。
たとえばメールマガジンやクーポンの取得に、無料会員登録が必要な場合が多いです。名前、年齢、性別のほか趣味など簡単なアンケートになっており、この情報が登録した人数分、企業に蓄積されます。
そして、キャンペーンを開催する際に、「女性」「30代」などのカテゴリに分け、組み合わせるなどしてさらに細分化できます。各所に適切な情報を送ることで、よりニーズに近い情報を届けられる仕組みです。
One to Oneマーケティングをおこなう方法
では、どのような方法でおこなえるのか、解説していきます。
リターゲティング広告を導入する
リターゲティング広告とは、一度訪問したサイトや閲覧した商品の広告が、くり返し表示されるものです。これらの広告はYahooやGoogleが提供しています。
商品を閲覧したものの、買うかどうか悩んでいるユーザーに対して、くり返し商品の広告を見せると、購買に意欲を高められる可能性があります。
この広告を導入するには、Yahooプロモーション広告かGoogle AdWordsに登録し、管理画面でタグを発行してサイトに貼り付ければ完了です。
マーケティングオートメーションを導入する
マーケティングオートメーションとは、自動でマーケティングをおこなうツールのことです。MAツールともいいます。これを導入すると、サイトに訪れたユーザーの年齢や性別、勤務先などのデータをツールが収集、リスト化してくれます。
そのうえで、アクセス回数の多いユーザーや、滞在時間の長いユーザーに特定の表示を出すなどして、自動で宣伝をおこなってくれます。
これを利用するには、ツール提供元のサイトで登録をおこない、設置したいサイトに専用のタグを貼り付ければ完了します。あとは、管理ページから解析データなどを確認できます。
レコメンドツールを導入する
レコメンドとは、Amazonで表示される、閲覧履歴をもとにした「おすすめ商品」などを表示することをいいます。この機能は「レコメンドツール」を導入することで実装できます。
ECサイト(ネット通販)を運営される際、おすすめ商品を掲載したいとお考えであれば、導入してみるとよいかもしれません。
これもタグを貼り付ける方法で、それほどむずかしくなく設置できます。ツールによりおすすめ商品を選定するルールが違い、ほかにご利用のツール・アプリとの相性もあるので、その点に注意してください。
One to Oneマーケティングのメリット
このマーケティング手法をおこなうことで、得られるメリットをご紹介します。
広告に鬱陶しさを感じさせない
ユーザーの欲求に合わせて情報や宣伝を配信するため、鬱陶しい広告だと思われることがなく、内容を読んでもらいやすいです。
購買率に期待できる
購買意欲の高いユーザーに対して、適切なタイミングでその欲求に合った情報を配信すれば、購買につながる可能性が高まります。
ツールにより自動化できる
ツールを活用すれば、顧客一人ひとりに合った情報の配信なども自動でおこなえます。カタログの印刷・発送や、DMの送信といった手間とコストが抑えられます。
まとめ
One to Oneマーケティングは、まさに顧客と1対1で対応しているかのように、個々の顧客のニーズに合わせたきめ細かいマーケティング活動をしていくことです。
多くの大手企業も導入しており、日常生活でも馴染み深いものになってきています。ユーザーにとっても、選択や入力の手間が省けるというメリットもあるので、導入の価値があるといえるでしょう。