近年、オンラインショッピングの利用は広く普及し、さまざまな業種の企業や店舗がECサイトを開設するようになりました。
しかし、「ECサイトの売り上げが伸びない」「どの部分を改善すべきか分からない」といった悩みを持つ事業者も少なくありません。そんなときに役立つのがECコンサルティングです。
では、ECコンサルティングとはなんなのか、その概要とどのようにサイトの改善をおこなうのか、について解説していきます。
ECコンサルティングとは
ECサイトを運営するうえで生じる、「売り上げが伸びない」「アクセスが少ない」「コンバージョン率(成約率)が低い」などの課題に対し、改善策を提案するものです。
コンサルタントはサイトの商品・サービスを分析し、どのような手法でどのような属性のターゲットにアピールするのが適切か考え、「運営方法」「収益向上策」「集客対策」などのアドバイスをおこないます。
このような問題の解決にはインターネットの知識はもちろん、マーケティングなどさまざまな分野での幅広い知識が必要です。
ECコンサルティングによる改善手法
ECコンサルタントはどのような点を指導、改善していくのか、一般的な手法をご紹介します。
SEO対策
SEO対策とは、検索エンジン(Yahoo、GoogleやECサイト内の検索機能)において特定のキーワードで検索された際、上位に表示されるように実施する施策です。
上位表示させるには、商品・サービス名はもちろん、そのターゲット層が調べそうな単語を商品説明文へ適度に盛り込む必要があります。また、その文章量も適度に多いほうが検索に引っ掛かりやすいです。
これは自社サイトで運営するECはもちろん、Amazon・楽天・Yahooショッピングなどに出店している場合でも同様で、集客するうえでとくに重要な要素です。
ページ改善
たとえば商品説明文が不十分、商品画像(サムネイル)がないか画質が悪く見づらい、情報が少ない、などの場合、そこで見込み顧客を逃している可能性があります。
見込み顧客が気になる「色味」「サイズ」「ほかの角度からの画像」や、スタッフによる使用感、着用感などの情報を詳細に掲載することで、安心して購入してもらいやすくなります。
また、ページとして利用者が使いやすく、見やすい構成になっているか、見込み顧客の不安を払拭できているか、などをプロ視点で指摘してもらい、改善していきます。
SNS施策
SNSマーケティングをおこなうことで、ECサイトに誘導する方法もあります。
たとえばTwitterやFacebookページでユーザーと交流を図り、商品を面白おかしく紹介する、Instagramできれいな写真作品として投稿して興味を持ってもらう、などが考えられます。
SNSマーケティングの知識があるコンサルタントに依頼すれば、このような部分を指導、もしくは運用してもらうこともできます。
リピート施策
Yahooショッピングでは、購入後に商品レビューを依頼するメールや、30・60・90日後などにメールを自動送信する機能があります。
このようなメールでも、再度店舗サイトを見てもらいやすくなるような文章、配信のコツをコンサルティングしてもらうことで、リピート購入につなげることができます。
失敗しないECコンサルティング業者の選び方
ECコンサルティングの依頼を検討している場合、覚えておくべきポイントがあります。
会社規模によって選ぶべき業者は異なる
月次の売上が1000万円以上の大手や中堅企業の場合、サイトの改善に割ける予算も十分で、また基礎的な部分における改善手法は分かっている場合が多いことでしょう。
そこで、実務として売上改善業務をおこなっている、運用代行込みのコンサルティング業者を選ぶことで、効率よく改善をおこなうことができます。
しかし、月次の売上が1000万円未満の中小企業では、サイト改善に大きな予算を割くのが難しいでしょう。その場合は指導力のある業者を選び、自社で改善をおこなえばコストを抑えることができます。
このように、自社のリソースや予算の都合を鑑みて、代行までトータルで依頼するか、指導だけ受けるのかを選ぶとよいでしょう。
幅広い知識を持った業者を選ぶ
ECコンサルティングには、Webマーケティングやサイト改善手法、SEO対策(検索サイトにおける上位表示の施策)、SNS、Web広告などの集客など幅広い知識が必要です。
料金の安い業者は魅力的に感じますが、安いだけであまり役立つコンサルティングを受けられなければ、安物買いの銭失いになってしまいます。
優れた業者を選ぶには、以下のようなポイントをチェックするのがおすすめです。
まとめ
最近では無料もしくは少額で誰でもECサイトを構築できるようになり、企業だけでなく個人もネットショップ運営に進出しています。
そのためECサイトが増加しており、十分な利益を得られているのは一部といえるでしょう。その一部となるためには、適切なサイト運営が必須条件です。
自社で改善施策をおこなって結果が出れば一番ですが、あまり効果が感じられないようであれば、第三者であるコンサルタントに依頼するのも手段のひとつかもしれません。