「バズる」と「炎上」の違いとは?マーケティングにおける違いも解説
これまで、おもにインターネット上で使われていた「バズる」「炎上」などの言葉ですが、最近はテレビや新聞でも見かけるようになり、比較的ポピュラーな言葉となってきました。
バズることも炎上も、どちらも多くの人から注目されるという点は共通です。では、なにが違うのか、またマーケティングから見た両者の違いと合わせて解説いたします。
「バズる」の意味
そもそも「バズる」とは、短期間で爆発的に話題となって広まり、多くの人から好意的な意味で注目されることです。
おもにSNSなどインターネットにおいて用いられる言葉で、SNSの投稿が個性的だったり、共感を呼んだりして、爆発的な数のいいねや拡散といった反応を獲得するなどがこれにあたります。
「バズる」の由来
言葉の由来は、英語で噂話や口伝えで広まる評判を意味する「BUZZ」で、これを日本語化し、動詞としたものです。
この語源は、英語でハチやハエなど虫の羽音のことを「BUZZ」と呼ぶため、虫が飛び回るように話題が飛び回ることとされています。
ビジネス、マーケティングの用語としても、話題や口コミが集まっているもののことを、同様にBUZZと呼びます。
「炎上」の意味
「炎上」とは、おもにブログやSNSなどインターネット上で多くのユーザーから非難を受け、批判的な意味で注目されてしまうことです。
火が勢いよく燃えるように、次々と非難や中傷のコメントが集中砲火されることから、このように呼ばれるようになりました。
炎上してしまう原因としては、世間一般的に非常識な言動をした場合や、デマの拡散、不祥事、ステルスマーケティングをおこなった、などが挙げられます。
よって両者の違いは、話題になったのが好意的な意味であるか、否定的な意味であるか、という部分によるということです。
マーケティングから見る「バズる」「炎上」の違い
バズったり炎上したりすると、短期間で非常に多くの人に注目されることから、これをマーケティングに応用するケースもあります。
では、マーケティングの視点では「バズる」と「炎上」はどう違うのかについてもご紹介いたします。
バズマーケティング
バズマーケティングとは、商品・サービスや企業といった宣伝したいものを意図的にバズらせるように狙い、集客する手法のことです。
たとえば、他人にシェアしたくなる奇をてらった企画や、多くのファンを抱えるインフルエンサーとのコラボレーションなどもこれにあたります。
やはり「バズる」という言葉と同様に、ポジティブな意味で注目を集めるマーケティング手法といえるでしょう。
しかし、バズマーケティングのつもりでも、非常に多くのユーザーが閲覧すれば、なかには批判的な感情を抱くユーザーも生じることがあるため、一定層から批判を受けてしまう可能性はあります。
炎上マーケティング
これに対し、炎上マーケティングとは、故意に炎上を起こして多くの人に注目させ、商品・サービスや企業に対する認知度を高めるマーケティング手法です。
たとえば、SNS上で暴言や過激な投稿をくり返したり、賛否両論を起こすような発言をしたりして、知名度やサイトへの流入を増やそうとするケースもあります。
こちらも「炎上」という言葉と同様、ネガティブな意味で注目を集めて集客しようとする手法です。炎上商法とも呼びます。
狙ってバズらせることは難しいですが、炎上であれば批判を受けるような言動をすれば拡散されやすいため、比較的難易度は低いかもしれません。
ただ、企業自体に悪印象を抱かれる可能性が高いため、狙って炎上を起こそうという企業は多くないでしょう。
まとめ
このように「バズる」とは好意的な意味で多くのユーザーに注目されて話題となること、「炎上」は批判的な意味で注目されて話題になることです。
両者をマーケティングに活用すれば、短期間で一気に多くのユーザーから認知されるようになり、販売促進の効果も得られることでしょう。
しかし、炎上は企業にとってマイナスイメージに直結するため、まさしく諸刃の剣です。炎上から信頼を回復したケースも多いですが、基本的には避けるべきでしょう。
多くの注目を集めるのであれば、「バズる」ように狙うことをおすすめします。