Twitterでの誹謗中傷を削除依頼する方法
Twitterは利用者が多く人気のSNSですが、匿名性が高く手軽に投稿できるという特徴ゆえに、軽い気持ちで誹謗中傷や悪口を投稿してしまうユーザーも存在します。
さらにリツイートやいいねといった機能があり、このような投稿が広く拡散される恐れがあるのです。それを防ぐためにも、誹謗中傷されたら早い段階で削除してもらうことが重要です。
では、Twitterではどのように削除依頼をおこなえばよいのか、その方法を解説していきます。
Twitterの投稿を削除依頼する方法
それでは、投稿の削除依頼をおこなう方法と、用意するものをご紹介します。
Twitter社に削除依頼する
まず、事前に以下のものを準備したうえで操作をおこなってください。ブロックされれば見られなくなる可能性があるため、キャプチャーは重要です。
- 誹謗中傷の内容をコピーして保存
- 誹謗中傷の内容のキャプチャー
- 自分のアカウント情報
- 本人確認書類
STEP1:
問い合わせページにアクセスし、誹謗中傷の通報は「嫌がらせ」、個人情報を含む内容の通報は「個人情報」を選択します。
STEP2:
ここでは、「嫌がらせ」で通報することを前提に解説します。フォームの指示に従って内容を埋めてください。
なお、削除したい投稿のURLは投稿自体をクリックした際のURL(https://twitter.com/ユーザーID/status/数字)なので、注意してください。
スマホからの場合、投稿の下部に表示される「↑」のようなマークをタップし、「その他の方法でツイートを共有」でURLをコピーすることができます。
STEP3:
問題の詳細を記入します。ここでは「該当の投稿がどう誹謗中傷といえるのか」第三者にも分かるように、客観的かつ分かりやすく伝える必要があります。入力後はフルネームで署名を記入してください。
STEP4:
自動返信メールが届き、本人確認書類を提出する手順が伝えられます。提出はスマホで免許証やパスポートなどを撮影して送信するだけです。
STEP5:
本人確認書類を提出し、1週間前後でTwitter社から削除依頼を受理したかどうかの返事が届きます。受理されれば、7~10日前後で削除されるようです。
弁護士に依頼する方法
Twitter社が削除に応じない、もしくは通報対象が多く時間が割けないなどであれば、弁護士に依頼するのがおすすめです。有料ではありますが、削除依頼に係る作業をすべて一任できます。
その場合、Twitterに関する知識があり、ネットに強いことを謳っている弁護士に相談すると、話がスムーズです。弁護士を探すには、以下のような場所を調べるとよいでしょう。
- 検索サイトで「ネット 誹謗中傷 弁護士」「ネットトラブル 弁護士」などと調べる
- 法テラス(日本司法支援センター)に相談する
- 日本弁護士連合会の弁護士検索で探す
Twitter社が禁止している投稿の内容
Twitter社は「Twitterルール」の基本原則において「表現の自由を尊重し、開かれた話し合いをおこなうべき」としつつも、他者に対し嫌がらせや脅し、辱めや侮辱などを禁じると述べています。
禁じている投稿とは具体的に以下のような内容となっており、こういった投稿であれば削除依頼に応じるもしくはアカウントを凍結する可能性が高いと思われます。
個人または集団が深刻な損害を被るように願う
個人または特定の集団に対して、死亡や身体的損害を願うような内容を禁止しています。たとえば「死ねばいい」「事故に遭え」といった内容のことです。
他者を怯えさせる、苦しめるための侮辱
中傷もしくはそれに値する言葉を含む内容で、個人に対し侮辱をおこなった場合に措置をおこなうと書かれています。自殺もしくは自傷行為の扇動も禁止されています。
個人または集団に嫌がらせをするよう呼びかける
個人や特定の集団などに対し、オンライン・オフラインを問わず嫌がらせをするように他者へ呼びかける行為も禁止しています。
殺害予告、危害を加えるなど身体的な脅迫
死に至らしめる、重傷を負わせるなどの意思を表明することです。強烈な身体的脅迫をおこなっていると判断されたユーザーは、アカウントが永久凍結されます。
他者の個人情報を公開、公開すると脅迫する行為、または他者に促す行為
投稿を禁止されている他者の個人情報とは、具体的には以下のようなものをいいます。
- 住所(番地、GPS座標)その他場所の特定につながる情報
- 身分証明書、社会保障番号、その他の国民識別番号など
- 本人が公開していない電話番号、メールアドレス
- 金融機関の口座番号、クレジットカード情報
- 生体データや医療記録など、その他個人情報
ただし、以下の内容に関しては違反にならないとしています。
- 氏名
- 生年月日や年齢
- 勤務先
- 不動産または事業所に関する位置情報(一般公開している場合のみ)
- 容姿の説明
- ゴシップ、噂、告発、申し立て
- テキストメッセージのスクリーンショット、またはTwitter以外のプラットフォームから送信されたメッセージ(電話番号など個人情報を含まない)
削除依頼に応じてもらえない場合
削除依頼を送信しても受理されず、それでもどうしても削除してもらいたいということであれば、裁判所の仮処分を申し立てるという方法があります。
裁判所に仮処分を申し立てる
仮処分とは、正式裁判の前に勝訴と同様の状態を確保できる手続きのことをいいます。申し立てにはある程度の知識や手間がかかるので、弁護士に依頼する方は少なくありません。
なお、裁判所に申し立てをおこなうには担保金(10~50万円)を支払う必要があります。弁護士に依頼する場合、着手金・報酬金の相場はおよそ20~40万円です。
まとめ
Twitterで誹謗中傷をされた場合、自分で対処できる程度であれば削除依頼をおこなう、投稿が複数であるとか、かならず削除したいということなら、弁護士に依頼するのが確実です。
誰に向けて言ったか分からない投稿など、内容次第では削除の基準を満たさず、対処されない可能性もありますが、まずは自分にとって不利益な内容と感じたら通報するとよいかもしれません。